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変形労働時間制とは?

法定労働時間は1日8時間、週40時間と定められており、これを超えた労働は残業代が発生します。しかし月末が忙しい、或いは特に忙しい月があるという場合があります。

変形労働時間制は月・年単位で労働時間を設定し、忙しくない時期と調整することで特定の期間1日8時間、週40時間以上働いても残業代の発生を抑制する仕組みです。

通常の労働と変形労働何が違うの?

通常は1日8時間週40時間の労働時間を超過すると残業代が発生しますが、変形労働時間制では予め決められた時間で偏りを設け、1日8時間以上あるいは週40時間以上働いても残業代が発生しません。経営側にとっては勤怠関連が複雑になり煩雑な勤怠関連処理が求められますが、繁忙期に出ていた残業代を抑えられる仕組みです。

その基準とする期間は、1か月単位か1年単位です。例えば月末は忙しくなるというように月の中で忙しい日が決まっている場合は1か月単位で設定します。年末や年度末に仕事が集中すると言うような場合は1年単位で設定しますが、1年単位の場合は申請手続きも煩雑になります。

1か月単位の場合例えば、1日~24日は午前9時~午後5時、25日~月末は午前8時~午後7時など就業時間を変えて決められます。もちろん、月単位での労働時間の総計は法定労働時間の範囲内でなければなりません。これを就業規則に明記する必要があります。

1年単位の場合は、年間の労働時間が365日の年は2085.7時間、366日の年は2091.4時間の中で定められます。出勤日数や就業時間で調整されます。1年単位では休日の取り方も関与してきます。繁忙期といっても全く休みなく働かせることは許されていません。そのための決まりがあります。

1年あたりの労働日数は280日、1日あたりの労働時間は10時間まで、1週間あたりの労働時間は52時間まで、原則連続で労働できる日数は連続6日まで、特定的に連続で労働できる日数は1週間に1日の休みで最大連続12日と決められています。

変形労働時間制のメリットとデメリット

変形労働時間制は、閑散期の労働時間を調整することで繁忙期に残業代を支払わずに長時間働いてもらえる仕組みであり、経営側に大きなメリットがあります。一方、労働者側にとっても繁忙期はしっかり働きたいですし、逆に仕事がないのなら職場にいるよりも別のことに時間を使って有意義に過ごしたいと思う人も多いのではないでしょうか。

人生は仕事だけではありません。仕事もないのに職場に居続けるより堂々と遅く出社する、あるいは早く退社できるのはメリットです。習い事や様々な施設も平日の早い時間であれば割安で利用できたり、ラッシュアワーを避けることができます。近頃は副職を認めている職場も多いので、もう一つ別の仕事をすることも容易になります。

変形労働時間と言っても就業時間は就業規則に明記された通りになるので、予めまとまった時間を確保することができます。変形労働時間制をうまく活用すれば、単調になりがちな生活にメリハリをつけることができます。閑散期には自由な時間が増えるのです。

変形労働時間制の問題点として就業時間が短い設定の日であっても、あやふやになって長い設定の日と同様に働かされる、あるいは給与計算がされる場合が出やすいことでしょう。勤怠関連のチェックは少し複雑になりますが、就業規則をよく理解し短い就業時間の日は人生の時間を有意義に活用していきましょう。

変形労働時間制でも残業代は出る

変形労働時間制は繁忙期に長時間働いても残業代が出ないシステムだと言っても、規定されている時間以上になれば残業代は発生します。例えば繁忙期に8時~7時が就業時間と定められていた場合、夜7時以降に働いた分については残業代が支給されます。閑散期で就業時間が9時~5時と定められているのに6時まで働いたら残業になります。

就業規則以上に働いた場合、その分を翌日の労働時間を短くして残業代を払わないというような対応もできず、急なシフト変更は認められません。

そもそも経営側が変形労働時間制を正しく理解しておらず、条件を満たしていない場合も残業代として請求できます。変形労働時間制の条件としては、清算する期間が異なるだけで基本的に法定労働時間の原則は守られなければなりません。1か月あるいは1年の単位にしてみて、法定労働時間を超えた時間の設定はできません。また、就業規則に明記されている必要があります。

1か月単位の変形労働時間制より厳しい条件が付される1年単位の場合は労使協定(労働者の代表との協定)を結び、労働基準監督署に提出しておく必要があります。変形労働時間制も残業代が出ない制度ではないため、閑散期と繁忙期の労働時間を調整することで残業代の発生を抑制できます。規定された以上に働いた場合にはしっかりと残業代の支払いが必要になります。

まとめ

就業時間がまちまちで勤怠関連の情報が複雑になりますが、変形労働時間制の導入に当たっては就業規則への明記が必須です。労働者は自分の就労時間や就労条件をしっかり把握できる状態になっているはずです。

労働者自身でもチェックして注意していきましょう。変形労働時間制は、繁忙期に少し集中して働けるようになっただけで1か月あるいは1年では総労働時間は変わりません。法定労働時間以上であれば残業代も出ます。

本文の内容は2019-09-30時点のものです。その後の法改正などは反映しておりません

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