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働き方改革とは

かつて「24時間働けますか?」を合言葉に、世界一働く民族として海外でもその勤勉ぶりが話題になった日本人ですが、近年ではこうした過酷な労働条件を改善するための動きが活発化しています。 その代表例が厚生労働省が推進する働き方改革です。

働き方改革で、企業には年5日有給を取得させる義務があります!

働き方改革では「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」によって、企業は労働者を過酷な労働から守るための様々な法的義務が生じました。その一つが「有給休暇の消化義務」です。 もともと企業には労働者が希望すれば年次有給休暇を求める義務がありましたが、これまでは多くの会社がそれを守っていませんでした。

労働者を搾取するブラック企業はもとより、日本を代表する一流の会社ですらノルマを達成するために有給休暇を取らせない、あるいは取る人間に対して冷たい態度を見せるなどの圧力をかけていたのです。

こうした問題を踏まえて年5日有給を取得させなかった企業や経営者に対して罰則が科せられるよう、働き方改革による法改正が行われました。罰則による違反は、対象となる労働者1人につき1罪として扱われます。労働基準監督署は原則として是正に向けて丁寧に指導をして、企業に改善を促すとしています。そのため実際に罰則が実行されるかどうかについては、実行性と強制力を疑問視する専門家もいますが、法改正前に比べれば、労働者の権利を守らせるための圧力は確実に増したと言えるでしょう。

もしも労働者の有給休暇の権利が適切に利用することが可能になれば、多くのサラリーマンが自分の体調が悪い時は、無理をせずに休むといった選択を気軽にできるようになります。

残業時間の上限が設定されます!

働き方改革の目玉の一つで残業時間の上限設定です。日本ではサービス残業という言葉が当たり前のように使われるなど、本来ならば例外的な対応であるはずの時間外労働が一般化していました。しかしこうした時間外労働は労働者の肉体と精神を蝕む行為であり、過労自殺とも強い関連性があることが研究者たちの調査によって明らかになっています。

これにより大企業では2019年4月1日から、中小企業は2020年3月31日までに新制度を導入するよう義務付けられました。建設事業や自動車運転の業務に対しては現在上限の設定は行われていませんが、これは猶予が設けられているためです。2024年4月1日より残業時間の上限が設定されるようになります。研究開発者など一部の業態は引き続き上限の設定は行われませんが、医師の面談を義務づけられました。

専門家の中には単純に残業時間を法的に制限するだけでは、これまで就業時間内で行われていた休憩時間などが削られたり、法律に抵触しない形の脱法的な時間外労働が増えるだけだという指摘もありますが、社会問題化する労働者の過労自殺に対して、政府が時間外労働に厳しい目を向けていることを示したという点では、意味のあることです。

なお法律の施行は2020年までに行われますが東京オリンピック開催などの影響もあり、建設業など一部の業態ではこれらの上限が義務化されるのに対して、最長で5年間の猶予期間が設定されています。 また残業時間が60時間を超えた場合の賃金割増率も、これまで中小企業では猶予措置が取られていましたが、2023年には猶予が撤廃される予定です。

勤務間インターバル制度とは?

勤務間インターバル制度とは2019年4月から、努力義務化された新制度です。 その目的は労働者が健康的な生活を送るための睡眠時間および睡眠リズムを、社会全体で守っていくということです。 具体的には労働者が最後に就業した時間から、次に始業を迎えるまでの間に勤務間インターバルを設けることを企業に求めています。

たとえば従来の労働環境においては深夜3時まで仕事をしていたにも関わらず、翌日はまた普段どおりの時間に出社して業務をすることが当然のように求められました。これでは時間外労働を強いられた労働者は、十分な睡眠時間を確保することができず、睡眠不足のまま仕事をすることになります。 勤務間インターバル制度はこうした問題の改善および緩和のために考案されました。 勤務間インターバル制度は現時点では会社側が必ずしも導入、実施する必要のない努力義務目標ですが厚生労働者は、2020年の段階で導入率10%を目標に設定しています。

全ての労働者に大きな影響を与える残業時間や有給とは異なり、勤務間インターバル制度は業態によってはそこまで有用性を感じにくい制度かもしれませんが、インターネットの発達により24時間どこでも業務が出来るようになった現代では、多様な働き方を認めながらも健康的な生活を送れるようにする、こうした支援体制の法制化はとても重要です。なお終業から次の始業までの具体的なインターバルの時間は、11時間以上間隔があくのが理想的と言われています。

まとめ

今の日本は頻繁に過労自殺をした人のニュースが流れるなど、人々が安心して働けるとは言いづらい労働環境となっています。
働き方改革によってこうした問題が改善され、誰もが健康で安心して働けるような社会となるといいですね。

本文の内容は2019-06-20時点のものです。その後の法改正などは反映しておりません

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